Great Mutationグレートミューテーション

12月21日、木星と土星の大接近。ワクワクしましたね。これがきっかけで遠い天体を身近に感じたという人もいらしたのではないでしょうか。特に今回0.1度まで近づいて見れたのは、1623年以来397年ぶりの出来事だそうです。

実はこのめずらしさはこれだけで終わりません。

前回の接近は牡牛座でおきました。そして今回は水瓶座です。これは地(牡牛座)から風のエレメントに移行したという点で西洋占星術では大事件。それは古い時代が終わり、新しい時代に移行するシグナルとされているからです。

移行後は風のエレメントの時代がこれから200年間世界を支配します。この新しいエレメントに移行する分岐点をグレートミューテーションと呼びます。

グレートミューテーションは黄道の順に従い火、地、風、水の星座へと移動し、4つのエレメントを一周するのに800年を要します。

この節目が特に重要で消滅と革新の始まりです。それは歴史が証明しています。いずれも社会システム・政治体制、人々の生活、価値観が大きく変わります。

そんな世界の渦に巻き込まれて、いったい自分はどうなるのだろう? 心配になりますよね。でも安心してください。

グレートミューテーションは国家・社会に大きく影響を与えるもので、個人の運勢に極端に作用するものではありません。

木星と土星のコンジャンクション(0度)は1月のみで、それ以降は角度が離れていきます。トランジット(現在運行中の天体)が影響を個人に及ぼすのは外惑星、土星、海王星、冥王星だからです。

幸運の木星は一月におよそ6度移動します。つまりじっとその場にとどまっているわけではありません。というわけで、水瓶座生まれの人にとっての12年に一度の大幸運は、残念ながらないと見ていいでしょう。

その理由は、誰にとっても木星が幸運のシンボルとはならないからです。

ちなみに私の場合、その年は天中殺にあたり最悪です。天中殺もまた12年ごとにやってくるのでサイクルが一致する点、またトランジット木星と良好なアスペクトを組む天体がないのがその理由です。
大切な点は、各自の毎年の運勢進行を表すホロスコープが、トランジット木星・土星とどのようなアスペクトを組んでいるかにあります。土星は長くとどまるので、あなたのバースチャートの天体とハードなアスペクトにあるなら、そのハウスの出来事は要注意ですし、反対に良好なら落ち着きと安定をもたらすでしょう。

もし仮にトランジット木星が金運を表す第2ハウスにあって、あなたの金星や太陽と良好な角度にあるなら、金運は順調です。また第6、第10ハウスにあって良好なアスペクトを形成しているなら、リストラにあう心配はありません。むしろ昇給、昇格のうれしいニュースが舞いこむでしょう。概して、トランジット土星が入っているハウスは厳しい冬を強いられ、忍耐、我慢の年となりますし、天王星とハードなアスペクトなら、突発的な不運、不幸を警戒する必要があります。
いずれにしても個人の運勢を的確に表すのは、トランジットではなく、進行中のチャートをみる必要があります。国家と個人の運気をごちゃまぜにして、的外れの期待と不安を抱かないようにしましょう。ベストの生き方を選ぶために、西洋占星術を賢こく活用してほしいものです。

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